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前ページ次ページ異世界BASARA 異世界BASARA-43 翌日、目を覚ました幸村は外に出て槍を振るっていた。 「早いな幸村」 そこに、大振りの三叉槍を持った前田利家もやって来た。 「前田殿か。そなたも鍛錬にござるか?」 「最近はあまりやっていなかったからな。武士たるもの、鍛錬を怠ってはならん」 利家は槍を中断に構え、突き、斬り払いの動作を行う。 「うむ、ルイズ殿やアンリエッタ姫の為にも、我等尽力して働かなければなりませぬな!」 と、ここで利家は槍を振るう手を止め、幸村を見て言った。 「……幸村、お前はこの世界でずっとルイズに仕えるのか?」 利家は普段と違い、真面目な顔つきになって問い掛ける。 「何を今更!拙者はもう甲斐には帰れぬ身。それを使い魔としてルイズ殿が置いて下さったのだぞ」 「帰れる方法があるかもしれんぞ」 「ま、前田殿……そ、それは真にござるか!?」 幸村は利家の言葉に耳を疑った。利家はさらに続ける。 「あの破壊の杖の持ち主……ザビーとは日本で会ったと言っただろう?多分、一度この世界に来て、南蛮野菜を持って元の世界に戻ったのだ」 「で、では……その戻る方法さえ分かれば!!」 「ああ、帰れる事が出来る筈だ」 帰れる……日本へ……お館様や佐助のいる甲斐の国へ。 もうこの異世界で一生を生きていくしかないと思っていた。 しかし、戻る事が、帰る事が出来る方法があるかもしれないと言うのだ。 だが。 「それで、帰る方法が分かったらお前はここに残るのか?それとも帰るのか?」 お館様の事を思い出していた幸村だったが……利家の言葉で一気に現実に引き戻された。 「お前はどうする?戻って武田信玄に仕えるか、それとも残ってルイズに仕えるか」 「そ、それは……」 「それがしは帰りたい。まつの待っている加賀に帰りたいのだ。お前はどうなのだ?」 幸村は返答に困り、考え込んでしまった。 「ここにいたのか。おはよう使い魔君」 考え込んでいると、自分の名前を呼ぶ声が聞こえる。 声のする方を見ると、ワルドが立っていた。 「おおワルド殿、昨夜は失礼致した。お主も魔法の鍛錬でござろうか?」 「いや、君に用があるんだ。君はガンダールヴらしいね?」 『ガンダールヴ』……オスマンから聞いた伝説の使い魔の名前だ。 しかし何故この男が知っているのか。 その疑問が表情に出ていたのか、幸村の顔を見たワルドが少し首を傾げる。 「その、僕は歴史と兵に興味があってね。土くれのフーケを尋問した時に、君に興味を持って調べたんだ」 と、ワルドは少し笑みを浮かべると幸村に言った。 「それでだ、僕はあの盗賊を捕まえた君の実力を見てみたい。手合わせ願えるかな?」 それを聞くと、疑問の表情を浮かべていた幸村の顔が一変する。 「手合わせとな?」 「ああ、もしかして嫌かい?」 そんな事はない、むしろ武士の幸村にとっては嬉しい。 この世界で彼が戦ったメイジといえば、ドットのギーシュとトライアングルのフーケである。 聞くところによると、この男は魔法衛士隊の1人で腕の立つ強者らしいではないか。 そんな人物と戦える機会を逃す理由は幸村になかった。 「否、拙者もお主と一戦交えてみたい。受けて立とう!」 「決まりだな」 はは、と軽く笑った後、ワルドは踵を返した。 「付いて来てくれ。この宿の中庭に練兵場があるんだ」 かつては陛下の閲兵を受けていた練兵場…… しかし、戦のない今となってはただの物置き場と化し、樽や空き箱が積まれている。 幸村とワルドはそこでお互い向き合っていた。 利家は少し離れた場所から2人を見ていた。 幸村の背中から、デルフリンガーが嬉しそうに喋り出す。 「よぉ相棒、また久しぶりの出番が来た……」 「すまぬデルフ殿」 だが幸村は背負っていたデルフリンガーを取り外し、利家に放り投げる。 「あれ?相棒?おーい!」 「この勝負、デルフ殿の力ではなく己の力で戦いたいのだ」 幸村は呼びかけるデルフにそう言うと、槍を構えた。 それをワルドは左手で制する。 「立ち会いにはそれなりの作法というものがある。介添え人がいないとね」 ワルドがそう言うと、物陰からルイズが現れた。 ルイズは2人を見てハッとした顔になる。 「ワルド、来いって言うから来てみれば……何をする気なの?」 「彼の実力を試してみたくなったんだ」 「もう!そんな馬鹿な事は止めて。そんな事している場合じゃないで……」 文句を言おうとしたルイズだったが、途中で後ろから誰かに口を塞がれた。 振り返ると、背後に利家が立っていた。 「むが!ひょっと、はにすんのよ!?」 「ルイズ、ここはやらせてやってくれ。男に……武士に一騎討ちを断る道理はない」 利家はルイズの口を押さえたまま、幸村とワルドを見る。 「ふむ、どうやら良いようだな。では始めるとするか」 ワルドは腰から長い杖を引き抜き、フェンシングと似た構えを取った。 幸村にしてみれば見慣れぬ構えである。 だが別段気にした様子もなく、幸村は十文字槍を構えた。 「真田源二郎幸村っ!!参る!!!」 幸村は一歩踏み出すと同時に突きを繰り出した。 ワルドは杖でその突きを受け止める。衝撃で火花が散った。細身でありながら、幸村の槍に負けぬ程の強度である。 幸村は槍を回転させ、ワルドの杖を振り払った瞬間槍を突き出した。 だがワルドは素早く後ろに飛び退き、構えを整えて相手の出方を伺う。 「なんでぇ、あいつ魔法は使わねぇのか?なぁ裸の大将」 利家の手に握られたデルフリンガーがとぼけたような声で尋ねた。 「分からん。唱える暇がないのか、それとも……使うまでもないのか……」 利家は今の状況を見ながらそう答える。 ルイズは、ただ黙って2人の様子を心配そうに見つめていた。 「どうしたワルド殿、魔法は使わぬのか?」 幸村もまた疑問に思ったのだろうか。構えを解かずにワルドに言った。 「魔法衛士隊のメイジはただ魔法を唱えるわけじゃない。詠唱も戦いに特化しているんだ」 ワルドは羽帽子に手をかけ、杖を構える。 「杖を剣のように扱いながら呪文を完成させる、構える仕草……そして……」 ワルドは杖で突きを繰り出す。1回……2回と、幸村はそれを受け止めた。 しかし、3回目の突きを受け止めた時、予期せぬ事が起こった。 「……突き出す動作もね!」 ワルドがそう言った直後、杖を中心に激しい竜巻が発生した。 「ぬおおっ!?」 その強力な風に、幸村の槍は弾かれ、上空高くに打ち上げられる。 「僕の勝ちだ」 ワルドは勝ちを確信したのか、そこで杖を降ろそうとした。 その瞬間、幸村は上空へと跳んでいた。 ワルドは一瞬自分の目を疑う。 この使い魔は一気に3メイル……いや、それ以上の高さまで跳躍していた。 これが伝説の使い魔の能力なのかと思った。 そして次に彼の目に映ったのは、空中で槍を掴んだ幸村の姿だった。 ワルドはすぐさま立っている位置から飛び退く。 一瞬遅れて、ワルドの立っていた地面に幸村の槍の柄が突き刺さった。 さらに幸村は刺さった槍を軸にして回転。回し蹴りを放つ。 そのまま回転の勢いを利用して槍を引き抜き、大きく薙ぎ払った。 ワルドは1歩2歩と後退し、この連撃を避ける。 「やるじゃねぇか相棒……しっかし……」 デルフリンガーが感心したように声を上げる。しかし、どうも相棒の様子がおかしい。 フーケのゴーレムと戦った時はもっと速く、疾風のように戦っていた。 ワルドと戦っている幸村も素早いが、前よりも動きが鈍いのである。 「どうしちまったんだろうねぇ、なぁ裸の?」 (まさか……あの話をまだ考えているのか?) 利家は顎に手をかけ、バツの悪そうな顔をした。 一方、幸村も不利を逆転したものの、心の中で自分の失態を悔やんでいた。 (何たる不覚!戦いの最中に別の事を考えるなど!!) 集中しなければという意思が幸村を奮い立たせる。 『お前はどうする?戻って武田信玄に仕えるか、それとも残ってルイズに仕えるか』 だが、すぐに利家の言葉が頭の中で思い出される。 その度に幸村の動きに隙が出来てしまう。 そして、その隙を逃す程ワルドは甘くなかった。 「デル・イル・ソル・ラ・ヴィンデ……」 ワルドの口から魔法の呪文が漏れる。 それに気づいたのは戦っている幸村ではなく、デルフリンガーだった。 「相棒!何してんだ!魔法がくるぞっ!!」 デルフリンガーは慌てて幸村に向かって叫ぶ。 その声に幸村はハッと我に返った時には、既に遅かった。 ボンッ!という音と共に、幸村は横に吹き飛んだ。 巨大な空気の衝撃、「エアハンマー」が直撃したのである。 「ごはっっ!!」 口から声の代わりに息が漏れる。 幸村は10メイル以上も吹き飛ばされ、積み上げられていた樽に激突してやっと止まった。 「勝負あり、だな」 ワルドは杖を腰に戻し、幸村を見て言った。 「君は……何か別の事を考えながら戦っていなかったかい?」 ワルドの言葉に幸村は跳ね起きる。それを見たワルドは半ば呆れるように言った。 「やはりか、戦いの最中に他の事に気を取られるなんて……」 幸村は顔を伏せ、黙って答えない。それは事実だったからだ。 「これで分かったよ。少なくとも、今の君ではルイズを守れない」 幸村はまた答えなかった。 それもまた事実かもしれなかったからである。 前ページ次ページ異世界BASARA
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ステージ名 ステージ名 あらすじ ステージ情報 ミッション あらすじ ステージ情報 冒頭解説 出現条件 操作可能武将 小早川隆景・毛利元就 難易度 ★★★★★☆☆☆☆☆ 制限時間 60分 勝利条件 羽柴秀吉の撃破 敗北条件 毛利元就と小早川隆景と毛利輝元と清水宗治いずれかの敗走 ミッション 番号 名称 内容 備考 No.1 本陣確保 福島正則を林道に誘引し、毛利輝元の堤防前砦到達を援護せよ! No.2 包囲構築 南東砦制圧のため、加藤嘉明と木下備中を撃破せよ! No.3 ねね撃破 ねねを撃破せよ! ねねはマップ南中央拠点から出現する No.4 忠臣を守れ 石田三成と大谷吉継の清水宗治接近を阻止せよ! No.5 本陣を守る軍師 黒田官兵衛を撃破せよ! No.6 ☆情報を封ず 桑山重晴と花房職秀の南東砦到達を阻止せよ! 毛利輝元の堤防前砦到着前に二人へ接近 No.7 ☆中央砦突破 中央砦突破のため、堀尾吉晴と生駒親正を撃破せよ! No.8 ☆南砦突破 南砦突破のため、堀秀政と中村一氏を撃破せよ! No.9 ☆大将を守れ 栗山利安と母里太兵衛の毛利本陣侵入を阻止せよ! ☆はボーナスミッション
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☆このページでは、霧雨の野望における小早川隆景について詳細に解説しています。 史実での小早川隆景について詳しく知りたい方はwikipediaなどの小早川隆景を調べてください 小早川隆景(こばやかわたかかげ)(天文2年(1533年)-) 毛利家一門衆。 狡猾な三男。 ☆出生・家族構成 父に毛利元就 兄に毛利隆元、吉川元春 弟に毛利元清、末次元康、小早川秀包 ☆官位・役職 ☆参加合戦 革新能力 統率87 武勇76 知略92 政治94 義理90 足軽B 騎馬C 弓S 鉄砲B 計略A 兵器B 水軍A 築城B 内政A 戦法:槍衾、斉射、火矢、罵声、鼓舞、威圧、混乱、籠絡 (Act83現在) うp主解説 毛利元就の三男。小早川家を継ぐ。 水軍の力を戦・政の両面に生かしたその手腕は後に秀吉に大絶賛され、当主輝元と並ぶ五大老に任じられた。 さすがにチート親父よりはやや劣るが、それでもなお戦国有数の知将と言える。 固有戦法「三矢訓」を習得できます。 緑の人解説 秀吉は自分の後に天下を取るとしたら、如水か隆景であると評した。 元就死後、輝元を厳しく教育し、時には折檻までしたとも言われている。 水軍の情報能力を活かして政務や外交を担当。戦でも大友や織田に水軍を以って対抗した。 極めて美貌で尚且つ男色の気があったことから、大内義隆とはアッー!!な関係だった。 ちなみに、元カープの小早川毅彦氏は隆景の末裔に当たる。 東方風武将解説 『水軍を操る程度の能力』
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【TOP】【←prev】【PlayStation】【next→】 三國志 孔明伝 タイトル 三國志 孔明伝 機種 プレイステーション 型番 SLPS-00309 ジャンル シミュレーションRPG 発売元 光栄 発売日 1997-2-14 価格 7800円(税別) タイトル 三國志孔明伝 KOEI The Best 機種 プレイステーション 型番 SLPM-86205 ジャンル シミュレーションRPG 発売元 コーエー 発売日 1999-3-4 価格 2800円(税別) タイトル 三國志孔明伝 コーエー定番シリーズ 機種 プレイステーション 型番 SLPM-86862 ジャンル シミュレーションRPG 発売元 コーエー 発売日 2001-8-2 価格 1500円(税別) 【TOP】【←prev】【SEGA SATURN】【next→】 三國志 孔明伝 タイトル 三國志 孔明伝 機種 セガサターン 型番 T-7629G ジャンル シミュレーションRPG 発売元 光栄 発売日 1997-3-28 価格 7800円(税別) タイトル 三國志 孔明伝 プレミアムパック 機種 セガサターン 型番 T-7651G ジャンル シミュレーションRPG 発売元 光栄 発売日 1997-11-20 価格 7800円(税別) 【TOP】【←prev】【GAMEBOY ADVANCE】【next→】 三國志 孔明伝 タイトル 三國志 孔明伝 機種 ゲームボーイアドバンス 型番 AGB-P-B3QJ ジャンル シミュレーションRPG 発売元 コーエー 発売日 2005-1-27 価格 5040円(税込) 英傑伝シリーズ 関連 Console Game SFC 三國志 英傑伝 SS 三國志 英傑伝 三國志 孔明伝 毛利元就 誓いの三矢 PS 三國志 英傑伝 三國志 孔明伝 毛利元就 誓いの三矢 織田信長伝 Handheld Game GBA 三國志 英傑伝 三國志 孔明伝 駿河屋で購入 プレイステーション セガサターン ゲームボーイアドバンス
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刀狩 効果 自軍コマの戦力+1、敵軍コマの戦力-1。 使用可能武将 名前 切札 知行 兵科 戦力 特技 備考 毛利元就 刀狩 - 足軽 7 槍衾 毛利軍大名 羽柴秀吉 刀狩 5 足軽 5 一夜城 織田軍固有 解説 『毛利元就』と『羽柴秀吉』の【切札】。 『羽柴秀吉』が使えるので{毛利家}専用切札ではない。{毛利家}は少し不遇である。 効果は単純だが、威力は絶大。 【戦力】[1]の敵武将は強制的に敗走する。 【戦力】の均衡している場合の勝負に、【戦力】が+1だけ上の相手の城攻めを防ぐ時に、相手の順番を狂わせる為に、自軍の武将の回復に、レベルアップしている相手の敗残兵のトドメに。 使用機会は非常に多く巧く嵌れば状況が一変する。 但し、単純に使っただけではそれほど怖くない。リアル思考能力が問われる【切札】でもある。 勝負の時を狙って使うべし。 この【切札】のためだけに、(織田家で)『羽柴秀吉』を入れる価値はある。 なお、同盟軍に対しては何の効果も無い。 『豊臣秀吉(羽柴秀吉)』が行った政策の一つ。 仏像建立という名目で農民らの武装を取り上げ、一揆を抑制しようとした。
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鷹丸専用クエスト:「謎の武士たち」 鷹丸専用クエスト:「謎の武士たち」勝敗条件 武将データ ミッション アイテム配置 攻略アドバイス 勝敗条件 勝利条件 全てのミッションの成功 敗北条件 いずれかのミッションの失敗 武将データ 自軍 備考 敵軍 獲得 備考 鷹丸 プレイヤー お市 ランダム ミッションNo.1で出現ミッションNo.1の撃破対象撃破すると扉が開く 雑賀孫市 ミッションNo.1で出現敗北条件 くのいち ランダム ミッションNo.1で出現ミッションNo.1の撃破対象 毛利元就 ミッションNo.2で出現敗北条件 立花誾千代 ランダム 毛利輝元 稲姫 ランダム ミッションNo.1で出現ミッションNo.1の撃破対象撃破すると扉が開く 今川義元 ミッションNo.2で出現敵武将全滅後に出現接触後達成扱い 濃姫 ランダム ミッションNo.1で出現ミッションNo.1の撃破対象 前田利家 ランダム ミッションNo.2で出現撃破後、封鎖が解除 島津義久 ランダム ミッションNo.2で出現全滅後、封鎖が解除 島津義弘 ランダム 島津歳久 ランダム 武田信玄 ランダム ミッションNo.2で出現全滅後、今川義元が出現 上杉謙信 ランダム 北条氏康 ランダム ミッション 番号 内容 備考 No.1 雑賀孫市とともに、より多くの武将を勧誘せよ! ミッション制限時間の経過、または雑賀孫市の敗走で失敗 No.2 毛利元就とともに、著作を発見せよ! 毛利元就と毛利輝元いずれかの敗走で失敗敵武将は初期状態では全て味方だが、接近すると敵になりイベント開始敵武将全滅後、今川義元が出現し、接触後達成扱い アイテム配置 携帯道具 壱 団子 団子 団子 大盛御飯 大盛御飯 大盛御飯 弐 団子 団子 大盛御飯 大盛御飯 黒漆太刀 当世具足 参 団子 大盛御飯 黒漆太刀 当世具足 霊鏡 荒御霊 攻略アドバイス 基本的には鷹丸専用クエスト名の通り、鷹丸でプレイすることとなる。 特殊技の透明化&皆伝で敵をまとめて一掃するよう心掛ければ特に困難は無いだろう。 自分の好きなキャラでプレイしたい場合は、 二人プレイにすれば可能。 その時、もしも一人でプレイするならば鷹丸は放置しておけば良い。 エリア/話数 第一話 第二話 第三話 第四話 神秘の谷 奇妙な噂 謎の侍 謎の侍を追え! 青雨城へ 狂乱の山 深まる謎 新たな出会い 赤雨城へ 常闇の森 宝玉の謎 村雨の伝説 緑雨城へ 幻惑の社 静寂の謎 桃雨城へ 村雨城 明かされる真実 封印された村 村雨城へ 鷹丸専用 謎の武士たち 謎の強者たち 謎の猛将たち
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前ページ次ページ異世界BASARA “自分は……まだ夢を見ているのか?” 幸村は目を擦ってもう一度目を開く。 だがそこには間違いなく自分の主……甲斐の虎と呼ばれた男、武田信玄が立っていた。 「目が覚めたか幸村よ」 信玄は戸惑う幸村に対して、温かみのある声で言った。 「お、お、おおおお、お館様あああああぁぁぁぁぁぁ~~~!!!!」 感極まった幸村は涙と鼻水を垂れ流しながら叫んだ。 「幸村よ、わしの元に戻って来るがよい」 「は、ははぁぁっ!!この幸村、お館様の御上洛を力の限りお助けする所存にあります!!」 信玄はそれを聞くと、満足そうに大きく頷く。 「そうか、よく言うたぞ幸村よ。それでこそ日本一の兵じゃ」 「おおぉ……お館様あぁ!!」 感嘆する幸村に信玄は一度微笑んだ。 「などと……………言うと思ったかあああああああぁぁぁぁぁぁ~~!!!!!!」 しかし次の瞬間、鬼のような形相になった信玄は拳を繰り出してきた。 「ぶるああああぁぁぁぁぁ~~!?」 顔が酷く変形する程強力な一撃を受けた幸村は、壁をぶち破って外に吹き飛んだ。 しかし、不思議な事に地面に落ちた感じがしない。 辺りを見回してみると、いつの間にか目が覚めた時の部屋や城壁がなく、暗闇の中に倒れていた。 と、目の前に突然信玄が現れた。 「今のお前は日本一の兵ではないっ!日本一のたわけ者じゃぁ!」 顔をさする幸村に向かって信玄は大きな声で怒鳴る。 「見よ!!」 次に信玄は暗闇の一点を指差すと、そこが明るくなり、どこかの軍隊の姿が映された。 そして、その陣列中にいた1人の人物が大きく映し出された。 その桃色のブロンド髪を揺らす少女に、幸村の目が大きく見開かれる。 「ル、ルイズ殿!!」 「そうじゃ、今お前のいる……何処とも知れぬ世界でお主を置いてくれた娘じゃ」 「し、しかし何故ルイズ殿が。あれではまるで戦に行くようではありませぬか!」 「その通りじゃ、あの娘は今……戦に赴いておるのじゃ」 幸村は言葉を失う。 いつの間に戦争など起きてしまったのか。いや、それよりも何故ルイズがその戦地に向かっているのか分からなかった。 「聞け幸村よ。お前が寝ている間に、天より敵軍が攻めてきたのだ」 頭を抱えている幸村に信玄は説明した。 自分がルイズと共に行ったあのアルビオンが条約を破り、トリステイン艦隊を蹂躙した事…… そしてトリステインは劣勢の状態で開戦を決意し、ルイズはそれに賛同した事を。 「馬鹿な!!何故こんな危険な場所へ……」 「ならば幸村、お前は国や……慕う者に危機が迫った時、ただ黙って見ているか?」 その言葉に、幸村ははっと顔を上げた。 「ではルイズ殿は……」 「そうじゃ。あの娘も国の為、己が慕う者の為に動いたのよ。 幸村、お前はどうする?このまま眠り続けるか、それとも恩義に報いるか!?」 幸村に選択が迫られた。 しかし、彼の心は既に決まっていた。 自分は甲斐の国に戻る方法が見つかるまではルイズの元にいると、彼女を守ると誓ったのだ。 そしてそのルイズが戦地に赴き、戦おうとしているのなら…… 「申し訳ありませぬ!ルイズ殿への恩も忘れ、甲斐に帰っては武士の恥!! この幸村!!ご恩返しによって武士の務めを果たして参りまする!!!!」 信玄は幸村の言葉を聞くと、今まで険しかった表情を崩し、その顔に笑みを浮かべた。 「よくぞ言った幸村よ!!それでこそ武田の将よ!!」 「おおおぉぉぉお館様ああぁぁぁ!!!!」 信玄は再び一点を指差す。 すると今度はそこから眩い光が見えてきた。 「行け幸村!今こそ真の目覚めの時、己が力を奮う時じゃ!!」 「ははっ!!」 信玄の言葉に応えると、幸村はその光に向かって歩き出した。 「幸村!」 と、後ろから信玄が幸村の名を呼んだ。 「今からお前に必要な言葉を言う!それを胸に戦へ行け!!」 幸村は振り返る。 信玄はすうぅっ、と息を深く吸うと、暗闇を吹き飛ばさん限りの声で言った。 「気合じゃ幸村!!!!気合いがあればいかなる窮地も打ち破れる!!!!」 「お館様……!」 「幸村!!気合い!気合いじゃああああぁぁぁぁぁぁーーーー!!!!!!!!」 同時刻、利家を先頭にキュルケ、ギーシュ、氏政はトリステイン王宮内を歩いていた。 向かっているのは、幸村のいる部屋。利家は幸村を迎えに来たのである。 「王宮の人に聞いたけど目を覚ましてないそうよ?そんな状態で連れて行く気?」 「ならば引きずってでも連れて行く」 利家の応えにキュルケは溜め息を1つ吐いた。 そんな事をしている間に、キュルケ達は幸村の眠る部屋に到着した。 「幸村、入るぞ」 一応、利家はそう言ってから扉を開いた。 どうせまだ眠っているに決まってるじゃない……キュルケは心の中でそう呟いた。 しかし、開いた扉の向こうにいたのは…… 赤い具足に着替え、背中に槍とデルフリンガーを背負った幸村だった。 「皆の者、待たせたな」 赤い鉢巻を締めながら幸村は言う。 その幸村の様子を見て、利家は「大丈夫そうだな」と言った。 「あ~ユキムラ。病み上がりの所悪いんだけど……」 と、横からギーシュが口を開いた。 「知っておる。戦が始まったのだろう?」 「へ?」 自分が言おうとした事を先に言われ、ギーシュだけでなく、キュルケも呆気に取られた。 「そうか、ならルイズが戦場に向かったのは知っているな?」 だが利家は落ち着き、幸村に言った。幸村が頷く。 「ならばすぐに行くぞ。忠勝とタバサが外で待っている」 幸村達がタルブに向けて出発した頃…… 「ようやく目覚めたか……幸村め、またまだ未熟よのう……」 ハルケギニアとはまったく異なる世界。 日本の……甲斐にある屋敷の屋根の上で信玄は呟いた。 「幸村よ。お前が遥か彼方でどのような事を学んだか……戻ってきたら見せてもらうぞ」 「時に幸村、お主あの娘が戦場に行ったと誰から聞いたんじゃ?」 「お館様だ、お館様が教えてくださったのだ!」 「…………(駄目じゃこいつ……早く何とかせねば)」 前ページ次ページ異世界BASARA
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前ページ次ページ異世界BASARA (ま、不味いわね…これじゃ賞金は難しいかしら…) 勝利を確信していたキュルケは、思わぬ友の出現によって困惑していた。 タバサがよく食べるという事実は少し知っている。 だが、まさか利家と互角に渡り合う程食べるとは彼女も思いもしなかったのである。 (いいえ、まだ分からないわ。タバサ、悪いけどあなたでも容赦しないわよ…!) 「ん?お前は確かタバサだったな?お前も出ていたのか?」 「……………」 利家もタバサに気づいたようだ。 しかし問いかけには答えず、一度頷いてまた黙々と食べ始めた。 「よく食べるなぁ!沢山食べるのは元気な証拠だ!腹一杯食べるんだぞぉ~」 「……………」 「裸がタバサ嬢に話し掛けている!何やらフレンドリィですが知り合いなのかぁ!?」 厨房にもその様子は伝わってきていた。 「マルトーさん、あれって…」 「ありゃあ学院の生徒じゃねぇか!」 殆どの人が失格となっているのにあの娘は残っている。 しかもそれだけじゃない。利家と並ぶ程に接戦しているではないか。 「どうします?もう動けるのは俺とマルトーさんぐらいしか…」 後には倒れてまともに立つ事も出来なくなった者しかいない。 そんな事を言っている間も2人は出される料理を平らげていっている。 「へっ、作り続けるに決まってるだろ!お前はサラダを頼む!」 残った1人にそう言うと、マルトーはコック帽を被り直した。 「皆ぶっ倒れるまで働いたんだ…まだ動ける俺が休んでいる場合じゃねぇ!」 そして包丁を握り、肉を捌き始めた。 「飯ー!!」 「……………」 「うおおおぉぉぉ!腕が鳴るぜえぇぇぇっ!!!」 残り15分… 「残り時間も後僅かになってきました。現在、裸の男が若干枚数を上回っている!ここからどんな展開となるのか!?」 いよいよ制限時間の1時間が迫ってきた。 ナイフとフォークを使うタバサに対し、利家は素手でどんどん掴んで食べている。 その結果2人の枚数には少しだが差が出てきていた。 (トシイエは…まだまだ余裕がありそうね…) 最初はタバサの登場に驚いていたキュルケも、落ち着いて冷静さを取り戻していた。 だが残り時間もあと少しとなった頃、厨房で問題が2つ起こっていた。 「へ、へへ…厨房で死ねる…本望だぜぇ…」 「マルトーさんしっかり!まだ死んでませんって!!」 1つは料理長のマルトーが遂に倒れてしまった事。 「ど、どうしよう…もうはしばみ草も底をついちゃったし…」 もう1つはサラダの材料のはしばみ草がなくなってしまった事だ。 しかし、オロオロしている間もあっちでは大食いが続いている。 このままでは作り置きしていた料理が無くなるのも時間の問題だろう… 「…マルトーさんは倒れるまで作り続けたんだ…お、俺だってやってやる!」 幸い、肉の方はもう調理が済んでいる。後はサラダを盛り付ければいい。 「そういえば…」 どうしようか考えていると、別の野菜がまだあった事を見習いは思い出した。 「まぁ…はしばみ草よりは食べやすい筈だ。何とかなる!」 早速見習いはサラダ作りに取り掛かった。 この野菜が勝負の勝敗を決定付けるものになるとは、彼はこの時考えもしなかっであろう。 「飯ー!!」 「ここでまた食べきったああ!一体どこまで食べる気でしょうか!?」 残り時間5分、勝負はいよいよ決まろうとしていた。 と、新しい料理が運ばれてくる最中に、司会者にある伝言が伝えられる。 「えー、ここではしばみ草が無くなったのでサラダが別の食材を使用したものに変わります!今更ですが付け合せも食べないと皿はカウントされません」 (問題ないわ、はしばみ草より不味いものは出ないだろうし…) 余裕の表情を見せるキュルケ。そして新しい皿が利家の前にドン、と置かれた。 「トシイエ!ラストスパートよ!!」 「おう!いただきまー……」 「…え?ちょ、ちょっと何で…!?」 それは、どうした事か…勝利を確信していたキュルケは我が目を疑った。 利家の手が止まったのだ。 「何だ!?一体何が起こったのか!裸の手が止まったぞ!?」 「う……あ…」 「トシイエどうしたの!?さっきまであんなに食べていたじゃない!」 「キュ、キュルケ殿…それがし…」 手を止めていた利家は困ったような顔をして、こう言った。 「それがし、人参は苦手だ…」 「何ですって!?!?」 「何てこったあぁぁい!!この男好き嫌いがあったとは!」 そう、はしばみ草の代わりに皿に盛られたサラダ…それは人参をスライスしたものだったのだ… 実はこの前田利家、人参だけは大の苦手なのである。 『この俺の育てた野菜が欲しいとはなぁ…』 『それがし、白菜もきゅうりも大好き…あ、でも人参は嫌だな…』 『…何だと?俺が丹精込めて育てた人参が食えねぇってのか!!』 摺上原で伊達軍にいた野菜作りの名人から野菜を貰った(奪った)時に、それで怒りを買ったりもした。 「おぉっと、動きが止まっている隙にタバサ嬢が追いついてきた!残り時間は後2分!これは逆転なるかぁ!?」 「ヤ、ヤバ…トシイエ!早く食べて!」 「う、うぅぅ…人参は苦手…」 「ああもう!食べないと今日の晩御飯抜きにするわよ!」 渋る利家にキュルケは彼が最も恐れている罰を言い放った。 それだけは…御飯抜きだけは絶対に嫌だ… 震える手で人参を手に取り、恐る恐る口に運んだ。 ぱくっ 「食べたぁ!嫌いな人参を食べている!」 口に広がる味に耐えて利家は必死に咀嚼し、飲み込む 「しかし遅い!今までとは比べ物にならない程ペースが落ちている!すごく……ゆっくりです!」 司会者の言う通り、利家は人参を食べるだけで時間が掛かってしまっている 一方のタバサは人参など気にも止めず、ペースを崩さずに食べていた。 「残り時間後10秒!9!8!7!」 そして、無常にも残り時間が迫ってきていた。 「6!5!4!」 (あぁ…まさか最後の最後で逆転されるなんてね…) 「3!2!1!そこまでええぇぇぇぇぇーっ!!!!」 終了の鐘が鳴り、大食い大会は終わった。 見習い「あ、あれ?ちょっと待ってあれって俺の所為!?」 前ページ次ページ異世界BASARA
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前ページ次ページ異世界BASARA ニューカッスル城内は騒然としていた。 突如として、上空に浮かぶ戦艦レキシントン号が砲撃を開始したのである。 さらにレコン・キスタの兵がなだれ込み、戦闘の準備もままならない王軍に襲い掛かっていった。 「こいつぁ大砲だぜ相棒、連中もうおっ始めたみたいだな」 砲撃で揺れる中、幸村の背中のデルフリンガーが落ち着いた様子で言った。 「攻撃は明日って話だったが……ありゃ嘘だったのかねぇ……ところで相棒、さっきからどうした?」 ふと、デルフは左目を押さえている幸村に不思議そうに尋ねた。 「ワルド殿が……ワルド殿が見える」 幸村は、自分の左目に映る光景に驚く。まるで右目と左目が、それぞれ違うものを見ているようだった。 「これは……拙者の目はどうしてしまったというのだ!?」 「ああ、そりゃあ娘っ子の視界だろ」 驚く幸村にデルフリンガーが答える。 「ルイズ殿の?」 「ああ、使い魔ってのは主人の目となり耳となる能力があるって聞かなかったか?逆の場合もあるのさ」 幸村は左手に輝くルーンを見る。 なるほど、これもまた自分に与えられた能力なのだと、幸村は納得した。 しかし、何故今になってこんなものが見えるようになったのか…… 「相棒、娘っ子の所に行った方がいいぜ。多分やばい状況になってんだ」 「何っ!?」 デルフリンガーの言葉に、幸村は思わず声を上げる。 もし、ルイズの身の危険を教える為にこの能力が現れたのならば早く向かわねば。 幸村は十文字槍を手に取り、部屋から駆け出した。 ルイズは不安におののきながら、ワルドを見つめていた。 今のワルドの言葉…… “総攻撃の合図”とはまさか…… ルイズの心の中で、考えたくない答えが急速に膨れ上がっていく。 震える声でルイズはワルドに尋ねた。 「ワルド、あなたまさか……レコン・キスタ!?」 「そうとも、いかにも僕はアルビオンの貴族派『レコン・キスタ』の一員さ」 ワルドは冷たい、感情のない声で言うと、杖を掲げて呪文を唱え始めた。 ルイズはハッとなり杖を抜くが、『閃光』の二つ名の如き素早さで呪文「ウィンド・ブレイク」を完成させていた。 強力な風の魔法に、ルイズの小さな体は紙切れのように吹き飛ぶ。 「欲しいものは力ずくでも奪え。それが出来ないのなら、他の者に奪われるぐらいなら、いっそ壊した方が良い。なぁルイズ?」 吹き飛んだルイズに向かって再度呪文を唱え始める。 空気が震え、稲妻がワルドの杖から発生する。ワルドが得意とする呪文……『ライトニング・クラウド』だ。 「さようなら、僕のルイズ」 ワルドが叫ぶと同時に杖が振られ、ライトニング・クラウドが放たれた。 (ああ……私、殺される……) 立ち上がろうとするが、ショックで足に力が入らない。 ルイズは震えながら自分の最期を悟った。 不意に1人の青年の姿が脳裏に映る。ルイズは、自然とその青年の名を口にしていた。 「助けて……助けに来なさいよ……」 眼前にまで青白い雷光が迫ってくる。 ルイズはあらん限りの声でその青年の……使い魔の名を叫んだ。 「ユキムラアァッッ!!!!」 ルイズは目を瞑る。 その時だった。 ルイズの目の前の床が砕け、見覚えのある赤い甲冑を着た男が飛び出してきたのは。 「貴様……!」 ワルドは驚いたように呟いた。 床を突き破って現れた幸村がルイズの前に立ちはだかり、代わりにライトニング・クラウドを受けたのである。 「ユ、ユキムラ……」 「ルイズ殿、御無事でございますか?」 幸村はルイズに問い掛ける。ルイズは尻餅をついたまま、何度も頷いた。 「驚いた、まさかあれを受けて立っている者がいようとは」 と、ワルドが幸村を見て言った。 ワルドのライトニング・クラウドは、当たれば相手の命を奪う程の威力だ。 だが信じられない事に、直撃を受けたにもかかわらず幸村の体は多少火傷を負った程度であった。 原因は、彼の世界……戦国の日本での戦いだった。 奥州独眼竜や越後の龍との幾重にも渡る戦い……そして武田信玄による厳しい修行が、幸村の屈強な肉体を作り上げたのである。 「とはいえ、流石に体を動かすのは難しいようだな。ガンダールヴ?」 「くっ!」 ワルドの言葉通り、立っていた幸村はしばらくすると片膝をついてしまった。 それでも幸村は左手でデルフリンガーを引き抜き、右手に持った槍を構えてワルドを睨みつける。 「これはどういう事だワルド殿、国を……アンリエッタ殿を裏切るというのか!?」 「そうだ」 自分に何の非もないという顔でワルドは言った。 「この攻撃……レコン・キスタとやらに合図を送ったのもお主か!?」 「そうだ」 「何故だ!お主程の男が何故!!」 「だからこそ!ハルケギニアの将来に憂いたのだ!!」 言うと同時に、ワルドはウィンド・ブレイクを放った。 (いかん!) 咄嗟に幸村はルイズを突き飛ばす。 一足遅れて、ウィンド・ブレイクが幸村に命中した。 強力な風の衝撃は、幸村が叩きつけられた壁ごと破壊する。 壁の向こうは外。しかも、高所に位置していた。 「ぐおおぉっ!!」 幸村はそのまま吹き飛ばされ、上空に舞う。 ワルドは吹き飛んだ幸村を追う為、空けられた穴から外へ出て行った。 突き飛ばされたルイズは慌てて起き上がり、穴から外を覗いた。 辺りを覗うと、幸村の着込んだ赤い甲冑がルイズの目に止まる。 地上に激突したかと思われた幸村だったが、運良く城の外にあった塔のてっぺんに着地したようだ。 ルイズはホッと溜め息を吐く。 「娘っ子!安心してねぇで早く助けてくれ!」 と、崩れた城壁の瓦礫の中から声が聞こえた。 見てみると、瓦礫の下からデルフリンガーの刀身が覗いている。 幸村がウィンド・ブレイクを受けた拍子に手放してしまったようだ。 ルイズは瓦礫をどかし、デルフリンガーを助け出す。助け出されるやいなや、デルフリンガーは叫んだ。 「早く、早く俺を相棒の所に!」 ルイズはもう一度外に目を向ける。 塔に着地した幸村が、空中に浮かぶワルドと対峙していた。 前ページ次ページ異世界BASARA
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前ページ次ページ異世界BASARA ――ウェールズ・テューダーの愛の証を貰う―― 松永は手に持った剣の切っ先をウェールズに向けてそう告げた。 「私の愛の証だと?」 「そうだ。ああ、だがその前にもう1つ……」 と、松永は懐に手を入れると何かを取り出した。 松永が取り出した物を見て、ウェールズの目が大きく見開かれる。 彼が出したのは1本の杖。それも、見覚えのある物だった。 父、ジェームズ1世の持っていた杖だ…… 「卿の父から“誇り”を貰っていたのを忘れていた。しかし、既に朽ちかけの誇りだったのでね」 松永はジェームズ1世の杖を地面に放り投げる。そして 「もう飽きてしまったよ」 足で踏みつけ、杖をへし折った。 「貴様あぁぁ!!」 ウェールズの顔が、怒り一色に染まる。その様子を見ていた氏政は、はっと我に返った。 「いかん!そやつは一筋縄ではいかんぞ!焦るでない!!」 狡知に長けている松永久秀が真っ向から戦うとは思えない。 そう考えた氏政は、落ち着かせる為にウェールズの元へ駆け寄ろうとした。 が、次の瞬間。 鍾乳洞の天井が崩れ、上から何かが土煙と共に落下してきた。 落下してきたものは地面に着地すると、目の前にいる氏政を睨む。 降ってきたのは2・5メイル程ありそうな大男だった。 しかし、首から上は違う。 人の顔の代わりに、角の生えた大牛の顔があった。 「ミ、ミ、ミ」 ギーシュが口をパクパクさせて大男を指差す。 「ウルウゥゥオオオオォォォッッ!!!!」 「ミノタウロスだああぁぁぁーー!!」 ギーシュがその名を叫ぶと同時に、大男……ミノタウロスも咆哮を上げた。 「彼も獲物に惹かれてここに来たか、いや僥倖、僥倖」 ミノタウロスの姿を見て、松永は面白そうに笑った。 「では、私はこちらに専念するとしよう」 そう言って松永は視線をウェールズに戻し、剣を盾のように翳した。 その剣にウェールズの放ったエア・ハンマーが命中する。 衝撃で松永は後ろに下がるが、その顔には相変わらず笑みが浮かんでいた。 反対に、ミノタウロスと対峙している氏政は狼狽していた。 「グルルルル……」 「ななな、何じゃぁこの妖怪は!?」 氏政は目の前に立ちはだかる巨躯の怪物に、思わず後退る。 「逃げろウジマサ!そいつはミノタウロス、とても敵う相手じゃない!」 ギーシュが氏政に促す。 だが氏政が動くより早く、ミノタウロスが手に持ったウォーハンマーが襲い掛かった。 「ぐふえぇっ!」 丸太のような一撃に、氏政の意識は一瞬飛んだ。攻撃が胴に直撃したのだ。 着込んでいた鎧など、この怪物の力の前では何の役にも立たなかった。 「ぐ……こ、この妖怪めぇ……」 それでも氏政は震えながら立ち上がる。激しく咳き込むと、氏政の口から血が溢れた。 「ろ……老獪を……ゲホッ、老獪をなめるでないぞ!!」 血反吐を吐きながらも、氏政は槍を振り回して地面に突き刺す。地面から氷柱が生え、ミノタウロスに命中した。 しかし、鋼のような皮膚に阻まれ、氷柱は砕けてしまった。氏政、そしてギーシュの顔に焦りが浮かぶ。 だが次にミノタウロスが起こした行動に、ギーシュの焦りは絶望に変わった。 ……ギーシュの目の前で、氏政が地面に倒れている。 ギーシュは我が目を、耳を疑った。 自分がおかしくなったのか、それともこの怪物に対する知識が足りなかったのか。 そう考えてしまう程、今起きた出来事が信じられなかった。 このミノタウロスは、氏政の氷柱を防いだその後…… エア・ハンマーを放ったのだ。 魔法を使えるミノタウロス?そんなの聞いた事ない。 知らなかっただけだとしても、そんな怪物に敵うのだろうか? 「……ウゥゥゥルルル……」 氏政を倒したミノタウロスは、低く唸り声を上げながらギーシュを見ている。 咄嗟に杖を振ろうとしたが、精神力が切れているのを思い出した。 ギーシュはミノタウロスに見下ろされ、ただ震えるしか出来なかった。 ミノタウロスはしばらくギーシュを見下ろしていたが、フンと鼻を鳴らすと視線を別の方に向けた。 その先では、ウェールズと松永が未だ戦っていた。 松永はウェールズが放つ風の魔法に、守り一遍の構えを崩さない。 (守りも兼ねる風……成る程、厄介な術だ) そう考えながらも、松永の顔には焦燥の色は浮かんでいなかった。 と、ウェールズが一際強力な「ウィンド・ブレイク」を唱えた。 あまりの威力に、松永の剣は手を離れ、遠くに弾き飛ばされた。 「もらった!父上の仇!!」 ウェールズは続けざまに呪文を唱える。『エア・ニードル』だ。 ウェールズは光る杖を構えると、松永に突進する。 だが、松永は避けようとしない。ただ、左手を前に突き出した。 そして…… 「ラグーズ・ウォータル……」 ウェールズがはっとした顔になる。しかし、もう遅かった。 「イス・イーサ・ウィンデ」 放たれた氷の矢が、ウェールズの胸を貫いた。 「な……ば、かな……」 自分の胸に突き刺さった氷の矢を見て、ウェールズは呟いた。 松永は……杖も持たずに魔法を唱えたのだ。 「ん?私は魔法を使えないなどと言った覚えはないよ?」 松永が馬鹿にするように言った。 ゴホッ!とウェールズの口から血が溢れ、地に倒れた。 「さてと……」 弾き飛ばされた剣を拾うと、松永は息絶えたウェールズに近づく。 そしてしゃがみ込むと、ウェールズの指から“風のルビー”を抜き取った。 「卿の愛の証……確かに頂いた」 「マツナガ様!船は押さえました。中にいた連中も捕らえましたよ」 松永が風のルビーを指にはめたその時、イーグル号の中からセレスタンが出てきた。 松永がウェールズと戦っている隙に制圧したのである。 「ご苦労、では出航させるとしようか」 「あいつはどうします?」 セレスタンが指差す方を見ると、ギーシュと氏政がいた。 「……捨て置け。今は望みの物を手に入れたからな」 松永はそう言うと、イーグル号に乗り込もうとした。 と、タラップを上ろうとした時、松永が足を止めてギーシュに向かって振り返る。 「……悔しいかね?悔しいならば、追ってくるがいい。卿が奪うに値する男であったら……その時はその誇りを奪い取ってやろう」 ギーシュに向けて、松永は静かに言う。 しかし、当のギーシュは動く事が出来なかった。 前ページ次ページ異世界BASARA